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【改めて、妹のこと】 2008.05.03

今まで、学校や会社で、妹のことを素直に話すことは、あまりありませんでした。ごく限られた友人が、妹の存在を知っているくらいで、ひどい時には、妹がいることも言わずにいました。元々、自分のことを話すより、人の話を聞く方が好きという性格も関係していると思いますが、説明しても、どうせ分かってもらえないという思いがあったことはまぎれもない事実です。

妹の存在を知っている、ごく限られた友人たちにさえ、本当に詳しいことまでは話していません。うまく伝わらないなら話すだけ無駄とか、一つの話をするのにも、もっと前の話にさかのぼらなくちゃいけないのが面倒とか、そんな思いばかりが先に立っていたのです。話したことで、相手がどういう反応をしていいのか困ったりするのも、見たくないなと思いました。

「きょうだいは何人?」と聞かれ、「妹がいるよ」と答え、「1人?」と聞かれ、本当は2人なのに、「うん」と言って、その後の「妹は何やってるの?」という問いに予防線を張ったり、「2人」と答えても、すぐ話題を変えて、それ以上突っ込んだ話を聞かれないようにしたこともありました。その度に、妹の存在を否定しているようで、心が痛みました。

今思うと、もっと妹のことを、周りの人たちに話しても良かったのかなと思う反面、そう思えるのは今になったからであって、小学生、中学生の頃というのは、妹のことをバカにされたり、子供の容赦ない言葉で、深く傷ついた経験もあるので、だんだんと自分の周りに壁を作ってしまったのだと思います。

今の会社では、朝礼の司会を交代ですることになっていて、その際に、ちょっとした話をすることになっています。それは仕事のことでも、仕事以外のことでも、何でもいいのですが、仕事以外のことで私が話せることなんて、妹のことくらいしかなかったりするのです。それだけ、妹のことを考えたり、一緒に行動したりすることが圧倒的に多いのだなと、改めて思いました。

今の会社の人たちというのが、人数が少ないということもあって、アットホームで、そのぶん、何でも筒抜けみたいなところもあるのですが、客商売をしていて、いろいろなケースを見ているせいか、妹のことも、普通のこととして聞いてくれます。かわいそうとか、大変だね、という言葉はかけてくれるけど、必要以上に同情したり、過剰反応をされないのが、私としては居心地が良く、妹のことを気兼ねなく話せるようになったのです。

あの頃、妹のことを話すのをあんなに拒んでいたのは、子供の頃の記憶がトラウマとなり、大人になってからも、その思いを引きずっていたためでしょう。それが、温かい人たちと接するようになり、少しずつトラウマから解放されたのだと思います。

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